木造2階建て住宅は構造計算が不要
こんにちは、森です。
このところ割とゆるめの内容ばかり
だったのでたまには真面目に
設計士しちゃいます。
以前にも書いたことがある内容なのですが
多くの方が誤解していることが
多い内容なのでまた書いてみました。
大きな地震があるたびに
建物(住宅)の耐震性が
テレビやニュースを賑わしますが
そのほとんどが建築基準法を
良く知らない人が素人受けを
狙って細かいどうでもいい部分を大げさに
かつ不安をあおるような内容に
終始していることが
個人的には非常に歯がゆい思いを
しまています。
タイトルにもあげたように
建築基準法上、
『木造2階建て住宅には構造計算は不要』
です。
多くの場合、構造計算の代わりに
壁量計算というものを行って
確認申請書に添付するのですが
本当のところはその壁量計算さえも
1級建築士が設計したということにすれば
不要になります。(いわゆる4号特例)
1級建築士が設計したという書類だけ用意する
だけで構造関係の検討は一切されて
いなくても確認申請は通ってしまいます。
10年くらい前になると思いますが
耐震強度偽装問題が世間を賑わして
いた時、建築基準法は建築士に対して
性善説が前提であるということを
よく言われていました。
その良し悪しはとりあえず置いておいて
その風土は良くも悪くも
今も変わっていません。
現在も建築士が悪意を持って
構造耐力に関する仕様規定を
無視して建築基準法で求められている
最低限の構造耐力を下回るような
木造2階建て住宅を設計しようと思えば
何の障害もなく
だれからもチェックされることがなく
確認申請を下ろすことができます。
多くの人にとって
家を建てるということは
一生に一度の大事業のはずです。
構造耐力に関する仕様規定は
とても素人の手におえるものではありません。
また多くの人にとって
家を建てる際の最重要項目の
ひとつに『耐震性』を挙げる人は
多いのではないでしょうか。
長くなりそうなので
その『耐震性』に関して
どういったスタンスで
アイジーが取り組んでいるかを
次回に取り上げようかと思います。
では、また。