【再び】設計士森の自宅公開
こんにちは、森です。
先週私が書いたブログがなぜかいまさら
週間ブログランキングにひょっこり
顔を出していたので不思議に思い
調べていたところ例の炎上ブロガーからの
リンクから多数アクセスが流れてきていたようです。
ありがとうございます。
週間ブログランキングで一位を取るために
ここぞとばかりにもう一度私の自宅を
公開しようと思います。
まずは外観から。
こんな感じです。
間違えました。
こんな感じです。
(注)背景は合成です。
こんな田舎ではありません。
和風の大屋根っぽく見える平屋です。
こだわりの瓦は三州瓦のイブシ瓦を一文字葺きで。
見た目はほとんどわからないので
完全に自己満足です。
和瓦は軒先の形状で大きく分けて
2つの工法があります。
ひとつは上の写真の左側で
万十(まんじゅう)葺きといわれる工法です。
もう一つが一文字葺きといって
軒先がまっすぐにつながっている工法です。
瓦は土を高温で焼きしめたものなので
正確に同じサイズに作成することができません。
そのためその瓦を重ねあわせると
微妙に隙間が空いてしまいます。
その差が分からないように万十葺きの
軒先の丸い部分(ここをまんじゅうといいます)で
隠した工法が万十葺きです。
万十の部分が連なることで
全体に重厚感が生まれます。
一方、一文字葺きはその微妙な差を
一つ一つ削って一直線に見えるように
合わせた工法が一文字葺きです
分かりにくい説明かもしれませんが
要するに一文字葺きはひとつひとつ形状を
合わせなければならないので手間がかかる
工法でなおかつ一直線に見せるためには
熟練の職人技が必要な工法なのです。
一文字葺きは一直線にそろった軒先が
全体にスッキリと軽快な仕上がりになります。
どちらを良しとするかは個人の好みなので
何とも言えませんが個人的には
重厚な万十葺きより軽快な一文字葺きが
好みです。
軽快でスッキリとした軒先にしつつ
屋根の勾配を通常より急勾配とすることで
屋根全体の存在感を出しています。
屋根を通常より急勾配にすることで
屋根の存在感を出すという造りは
古民家の屋根でよく使われています。
私は以前勤めていた会社で古民家再生を
手がけていましたがその時、古民家の
間取りや高さの現況採寸を行っていた時に
気付きました。
築60年から100年ぐらいの古民家を
年間10件ぐらい採寸をしていました。
昔の家の素晴らしさを目の当たりに
しつづけるなかで私の家づくりにおける
考え方がだんだん固まってきたように思います。
以前にも書いたことがあるかもしれませんが
私が家づくりするにあたってどんな家に
住みたいかということを考えたところ
『長く大切にされる家を造りたい』
と考えていることに気付きました。
”長く”とは自分だけでなく息子の世代
その次の孫の世代、できればその次の世代まで
という意味です。
”大切にされる”とは自分がその家を大切に
し続けることはもちろん家族や子供、孫までもが
大切にしてくれるという意味です。
そのためには構造躯体がしっかりとしたものであること
また、間取りに遊びがあり使いやすく
家族の変化、生活の変化にフレキシブルに
対応できる間取りであることなどが
求められるのではないかと考え作った間取りが
こちらです。
長くなってきたので続きはまた次回で。
では、また。